案件数
20,000件
登録者数
3,000人
最終更新日:2019/10/17
ソフトウェア開発において、テスト用などに多くの環境を用意することを必要とされる場合がしばしばあります。また、物理サーバーのリソースが限られており、可能な限り使用するリソースを小さくしたいということも多いでしょう。
こういった要望に応えるのが、近年新しいタイプの仮想環境として台頭してきた「Docker」です。Dockerにはいくつかの制限がある代わりに、「コンテナ」という思想のもとで手軽に安定かつ軽量な環境を手に入れられる、非常に優れたツールと言えるでしょう。
Dockerが扱えるエンジニアの中には、今後Dockerのスキルを用いて転職したい、キャリアアップしたいと考えている方もいることでしょう。
そういった方々にとって、どういった業界にDockerの需要があるのか、どの程度の収入が得られるのかは、気になるところではないでしょうか。
本記事ではこういった疑問にお答えするべく、Dockerの概要や特徴のほか、Docker案件の特徴や平均給与、将来性についてご紹介します。
Dockerは、従来の「VMWare」や「VirtualBox」などのような、仮想環境を構築するためのソフトウェアのひとつです。
従来の仮想環境ソフトウェアとDockerの大きな違いは、その設計思想にあります。
従来の仮想環境ソフトウェアは、あるOS上で仮想のハードウェアシステムを構築し動作させていました。ひとつのマシン上で一種のアプリケーションとしてOSを動かすようなイメージ、と言えば分かりやすいでしょうか。
対してDockerでは、Linuxに備わっている「コンテナ」という思想のもと、あたかも1つのマシンを直接複数のOSで分割し使用しているかのような動作をさせることができます。これにより、従来の仮想環境よりも軽量かつ安定したOSの動作を可能にしたのです。
では、なぜこれほどまでにDockerは人気を得たのでしょうか?
次に、Dockerの特徴とその人気の理由についてご紹介します。
Dockerの最大の特徴は上述の通り、なんといっても「コンテナ」という概念でしょう。そして、このコンテナという考えから、いくつかのメリットがDockerには生まれています。
まず、Dockerを用いることで環境の導入や移行が非常に簡単になり、メンテナンス性が高まります。
通常、OSをインストールする作業にはハードウェアとの相性やドライバ回りの問題、ネットワークの設定などがつきものとなりますが、Dockerを用いることでこういった導入の手間を省くことができ、数十、数百といったレベルの環境導入も楽に行えるようになりました。
また、Dockerを用いることでマシンリソースも削減することできます。従来のようにひとつのマシンに対してひとつのOSのみをインストールしたり、VMWareやVirtualBoxを用いて複数OSをインストールするよりも、より少ないリソースで環境を構築することができます。
さらに、こういった構築環境は「Docker Hub」と呼ばれるサービスにアップロードすることもできるため、世界中の現在動作している環境をそっくりそのまま導入することも可能になります。こういった利便性も、Dockerの大きな特徴でしょう。
こういった特徴から、Dockerは近年大きな人気を得ています。Google Trendsによると、Dockerの人気は2013年ごろからじわじわと増え続け、2019年現在その人気は2013年と比較すると100倍までに伸びていると言われています。
特に最近では、AWS(Amazon Web Service)などをはじめとしたPaaSやSaaSにもDocker技術が用いられており、クラウド志向が高まっているここ最近のトレンドがDocker人気に反映されている、と考えられるでしょう。
Dockerを用いる案件には上流から下流までさまざまな案件があり、一概に平均単価を産出することはできません。
ですが、Dockerの開発言語である「Go」が並みいるプログラミング言語をおさえて「最も年収が高いプログラミング言語」に選ばれるなどしていることから、もちろんスキルによって収入は異なりますが、Dockerを用いる案件にもそれ相応のポテンシャルはあると見てよいでしょう。
例えば、フリーランスエンジニア向け案件紹介サービス「SEプランナー」では、Dockerを用いる案件の月間報酬は平均しておよそ70~80万円ほどとなっています。
もちろんフリーランスエンジニアの案件という性質上、比較的高い額面とはなっていますが、それでも他案件と比較して高水準であるとは考えられるでしょう。
Dockerスキルを必要とする案件では、Dockerやその運用ツールであるKubernetesのみではなく、そのほかのプログラミングスキルやインフラに関する知見、サーバー運用などに併せてDockerスキルが必要とされるケースが多いようです。
例えばソフトウェア開発では、ソフトウェアのビルド・デプロイやデータベース運用などにDockerを用いる場合が多いですし、AWSやGKE(Google Kubernetes Engine)を用いてWebサイトの開発・保守を行う場合も多いようです。
こういったとき、Dockerに関するスキルをあらかじめ持っておくと利便性が高くなります。このような案件はDockerスキルが必要とされる案件に多いと言えるでしょう。
Dockerは、現在サーバー構築や運用において非常に重要な、かつコアの部分を担っている技術です。そのため、たとえDockerに勝るツールが今この瞬間にリリースされたとしても、Dockerに関する案件がなくなるということはありえないでしょう。
また、Dockerのコンテナという考え方は今主流になっているデータサイエンス分野ととても親和性が高いと言われています。そのため、Dockerというツールは今後も右肩上がりで広まっていくのではないでしょうか。
ということから、Dockerの将来性はかなり有望だと言えるでしょう。
それでは、これからDockerに関するスキルを身につけたい、Dockerを使えるエンジニアになりたいと思う方はいったいどのようにすればよいのでしょうか。
最後に、Dockerを最短で勉強するための方法とDocker案件を見つける方法についてご紹介します。
Dockerを学ぶためには、やはり一度Dockerを使ってみるのが一番手っ取り早い方法だと言えます。
残念ながら、まだDockerには主流なプログラミング言語・ツールほど初学者向けの学習環境が整っておらず、とっつきやすいツールというわけでもないため、今後も学習環境が増えることは予測しにくいでしょう。
そのため、まずは書店や通販サイトに並んでいるDockerの参考書などをチェックし、いちばん自分の身に合ったものを参照しながらDocker/Kubernetesを導入していくのが遠回りに思えて一番の近道だと思われます。
ある程度Dockerを扱い慣れてきたら、いよいよDockerを用いる案件を探しましょう。しかし、なかなか世の中に出ている案件の数には限りがあるため、ひとりで就職活動・転職活動をしていくのは厳しいものがあります。
特に、エンジニアは技術力が勝負の職業ですから、就職活動や転職活動に時間をかけてしまい、技術や知識の習得に時間をかけることができなくなってしまえば、それは本末転倒というものです。
そのため、案件を探す際には専門のサービスを使用することを検討すると良いでしょう。また、特にエンジニアとしての経験をお持ちの方であれば、思い切ってフリーランスエンジニアとしてデビューすることも検討してみてはいかがでしょうか。
フリーランスエンジニアになることで、自分の時間を自由に使えるようになるだけではなく、収入も今までより大きくアップさせることが可能となります。
Dockerは、インフラ系ツールの中で一、二を争うほど今人気のツールです。Dockerの扱いを覚えてスキルセットとすることで、将来的により良いキャリアアップが目指せるでしょう。
皆さんも、Dockerを扱えるエンジニアとしてキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか?
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